平成24年度 第2回 研修会報告

 

去る、平成24年11月24日(土)、当会研修会を大本山増上寺慈雲閣にて開催いたしました。

講師には、浄土真宗本願寺派如来寺住職、相愛大学人文学部教授。『いきなりはじめる仏教生活』【新潮文庫】著者の釈徹宗先生をお招きし、「お寺とお坊さんについて考える ~ 場と関係性 ~ 」という演題でお話しいただきました。

先生は、お寺とお坊さんの今後の在り方として、

① 宗教的感性を成熟させる = 宗教的人格権の尊重
自分の宗教や宗派の教えの優位性を主張したり、一方的に押し付けるのではなく、相手の信条を尊重し、耳を傾ける態度を養いたい。

② 「場と関係性」=「場を感じる宗教性」
日本人は教義よりも、「場」の雰囲気に宗教性を感じる傾向がある。僧侶こそ積極的に色々な寺を見て「場」のモデルを探りたい。その中から自分の寺にある特徴を生かした「場」をつくりたい。

③ 仏教が提示するもの
貧富とか損得とか要不要とかいった社会的価値観から離れられる場、全く別の価値観を提示する場、現代人が、いわばバリアーを下ろせる場としての寺を目指すべきである。

といったことを挙げられました。ただし、「新しいことを始めるのではなく、今までやってきたことを再評価する目を持つことで実現できる」として、実例を挙げつつ、お話し下さいました。

釈徹宗先生

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